Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

Report

観光 (2010)

ヨーロッパからの学生が日本での生活を始めて2週間が過ぎました。いま日本は桜も満開で、一年で最も美しい季節です。「よく学び、よく遊べ」で、彼らはこの2週間のあいだに観光にも積極的に出かけています。築地、銀座、浅草、秋葉原、渋谷など都内の名所はもちろんのこと、横浜、鎌倉などにも出かけています。週末を利用して、遠い北海道に行ってきた学生もいます。彼らは誘いあって出かけることもあれば、一人で出かけることもあり、授業外でも、充実した時間を過ごしているようです。

法政大学近くの外濠公園(左)、外濠公園から見た大学院棟(右)

宿舎 (2010)

ヨーロッパからの学生は日本滞在中、東京・新富町のワンルームマンションを宿舎にしています。彼らの部屋は、バス、トイレ、ベッド、キッチン、冷蔵庫、洗濯機、エアコンディショナー、等々を備えており、またインターネットに常時接続できる環境になっています。築地の卸売市場が歩いて10分の距離にあります。近くにはカフェもあります。彼らはここから法政大学に通っています。

マンション入り口(左)、マンション10階からの眺め(右)

哲学的関心 (2010)

ヨーロッパからの学生は皆、哲学を専攻する修士課程生です。彼らはどんな哲学者、どんな哲学的問題に関心を持っているのでしょうか。まず言わなければならないのは、どの学生もひろく哲学全般に興味を持っている、ということです。ただ、あえて特定を試みれば、彼らが勉強しているとして挙げてくれた哲学者の名前は、プラトン、フィヒテ、マルクス、フッサール、ミシェル・アンリ、ドゥルーズ等々でした。また関心のある問題としては、「生命現象は物理的現象とどんな関係を有しているのか」、「文学作品の背後にはどのような宇宙論が隠れているか」、「よりよい主権のあり方を考えることはできないだろうか」、「無とは何か」等々を挙げてくれました。

授業を受ける学生たち(村上教授の授業)

ノートテイキング (2010)

ヨーロッパからの学生たちは、どんな仕方で授業を受けているのでしょうか。日本の学生との比較で特徴的な点は、彼らの多くが、教員が話すほとんどすべての言葉を、そのまま速記のようにしてパソコンに打ち込んだり、ノートに書き記していることです。ひとつの授業が終わった後、彼らの手元には、その授業の講義録が残っているという状態になっています。

ノートを取る学生たち(上:藤田教授の授業)、(左下:ロドリゴ教授の授業)、(右下:ミケル教授の授業)

モンテベロ、ロドリゴ、ミケル (2010)

23日から大学院棟303教室で授業が始まりました。ヨーロッパからは、ピエール・モンテベロ、ピエール・ロドリゴ、ポール=アントワーヌ・ミケルの3名の教授が、法政プログラムの教員として来日しています。

モンテベロ教授の授業では自然の哲学が問題です。自然の科学的説明の背後には形而上学的な基礎が隠れているが、それがかならずしも十分に問い直されていない、という問題意識の下に、シモンドン、ニーチェ、ドゥルーズの自然の哲学が検討されています。それを通して目指されているのは、自然に対して新たな形而上学的理解を得ていくことです。

ロドリゴ教授は現象学の専門家です。授業では、現象学の提唱者フッサールの著作『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』を取り上げ、フッサールがこの著作で現象学をどう提示しているのか、その現象学によってどのような問題にどう対応しようとしているのかが示されています。そのことを通して目指されているのは、フッサール現象学の改めての根本的理解です。

ミケル教授の授業では、物理的なものと生命的なものとの関係が問題とされています。この問題意識の下で、ベルクソン、カンギレム、シモンドンの哲学が検討されています。このことを通しては、物理的なものと生命的なものの関係を越えて、科学と哲学の関係そのものの新たな解明が目指されています。

モンテベロ教授(左)、ロドリゴ教授(中)、ミケル教授(右)

授業中の303教室

近隣散歩 (2010)

オリエンテーションとオープニングセレモニーの間の少しの時間を利用して、ヨーロッパからの学生たちは、法政大学の隣にある靖国神社へ散歩に出かけました。彼らは、この神社の日本情緒をまずは楽しんでいましたが、それだけではなく、この神社がかかえる歴史的・政治的問題にも気づいてくれたと思います。

yasukuni01.jpg靖国神社の神池庭園を散歩する学生

yasukuni02.jpg靖国神社の境内にある屋台でたこ焼きを買う学生(左)。靖国神社の拝殿前で(右)。

オリエンテーション (2010)

オープニングセレモニーに先立って、22日は大学院棟303教室で、オリエンテーションも行なわれました。ヨーロッパからの7名の学生と3名の教員は、法政大学について、日本での日々の生活について、そして、地震など緊急事態への対応について、国際交流センターの田中さんから英語で説明を受けました。

オリエンテーションの後、一行は学内の見学を行ない、図書館では、図書館の利用にかんする説明を受けました。

田中さんの説明を聞く学生・教師(303教室)(左)、(図書館)(右)

学内見学をする学生・教師(正門前広場)