Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

Report

開幕《ユーロフィロソフィー》2013 (2013)

去る4月1日、2013年度 EUエラスムス・ムンドゥス修士課程《ユーロフィロソフィー》法政プログラムがスタートしました。

桜も満開のこの日、まず初めに、今回ヨーロッパから来日した教員と学生を対象とした、オリエンテーションと図書館ツアーが行われました。今回の日本での滞在に臨むべく、オリエンテーションでの説明に耳を傾けた後、一行は図書館に移動し、利用方法などを確認し、その後、書庫に入って西洋哲学関係の蔵書の見学を行いました。

オリエンテーションの様子
洋書を閲覧する教員たち

続いて夕方からは、ボアソナードタワー26階ラウンジにて、レセプションが行われました。本プログラムの日本側責任者である文学部安孫子信教授の司会の下、はじめに、増田壽男総長による挨拶が行われました。増田総長からは、国際化を目指す法政大学にとって、《ユーロフィロソフィー》の本学での展開は意義深く、その運営に携わる他大学を含む関係者には深い謝意を表したい旨が語られました。続いて挨拶に立った、駐日欧州連合代表部のエリック・ハーメリンク氏、フランス大使館文化部のカトリーヌ・ドロゼフスキー氏からは、西洋文化の核に位置づく哲学の、世界に向けての本格的教育を、日本の教育機関が担い行っていることの画期的な意義が語られました。

Continue reading

反省会と閉会パーティー (2012)

3か月にわたる≪ユーロフィロソフィ≫2012年度プログラムは6月末をもって幕となりました。それに先立つ6月27日(水)には、法政大学ボアソナードタワー25階で、今年度の反省会および最後の懇親会が実施されました。

反省会には、学生と授業担当の日本の先生方だけではなく、法政大学国際交流センターや大学院のスタッフ、さらにはスカイプを通じてフランスからアルノー・フランソワ先生も加わりました。今回初の3か月というプログラム期間と見比べての、授業や生活のあり方について、様々な反省点と来年度に向けた具体的な対応が話し合われました。

その後、法政大学の福田好郎常務理事も出席されて、最後の懇親会が行われました。長丁場の授業やワークショップを無事に乗り切り、異国日本の文化や国民性にも十分に慣れ親しんだという安堵と満足感とを、4名の学生それぞれの表情に読み取ることができました。そうした彼らには、前途を祝し、健闘を祈る言葉が多々寄せられていました。3ヶ月にわたって育まれた友情と親交とが再確認され、近い将来の再会が約されて、懇親会も幕となりました。

*本年度のプログラムは、みなさまのご協力で無事に終了しました。このブログも今回が最終回です。ただ、来春には次年度のプログラムがさらに進化を遂げて実施されます。引き続いての皆様のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。


反省会における安孫子先生と金森先生
感想を述べる留学生
反省会の様子
乾杯の様子[左から、福田理事、金森先生、鈴木先生、安孫子先生]
福田理事を囲む学生たち
パーティー会場
記念品を受け取る学生たち

学生たちによるワークショップ (東京大学) (2012)

さる6月2日、学生たちによるワークショップが、東京大学文学部(本郷キャンパス)法文二号館二階教員談話室において、開催されました。

ヨーロッパからの学生4人と日本の学生4人の計8人を発表者とし、司会も含めて学生たちが主体となって進められました。

ベルクソン(1859-1941)やメルロ=ポンティ(1908-1961)、レヴィナス(1906-1995)やデリダ(1930- 2004)、リクール(1913- 2005)といった現代フランス哲学から、ヘーゲルやフッサールといったドイツ系の哲学者、さらには中国の荘子に至るまで、歴史および洋の東西を限定せず、バラエティに富んだ哲学者が主題とされ、時間を大幅に超過して発表と議論が果敢に続けられました。

このワークショップは、ほぼ同世代の各国の大学生が、哲学における自らの関心・テーマを発表し合うことにより、本プログラムの「越境」の理念を公に体現するひと時となりました。日本人学生にとっては、日本国内で、フランス語のみで、レジュメを用意し、発表し、質疑に応じるというレベルの高い貴重な体験が与えられ、留学生にとっては、現代の日本における哲学の一役を担う若き研究者たちが、どのような環境で各人の研究生活を送っているのか、発表内容だけでは知りえない、学問における同胞たちの境遇も目の当たりにする、という機会に恵まれました。

本プログラムでは、次年度以降も、一連の講義に加え、ワークショップを通じた、直接的な文化交流も試みる予定です。(本記事作成は、東京大学の木山さんにもご協力を頂きました)


発表する留学生
会場

授業風景その12 (2012)

立教大学の河野哲也先生の3回にわたる講義が開講されました。

本講義のテーマは「現象学と心の哲学」でした。

ここではまず、アメリカ人心理学者のJ. J.ギブソン(1904-1979)について、彼の主著『生態学的視覚論』(1979)を中心に、「直接知覚論」というギブソンの立場とその核をなす「アフォーダンス」の概念、さらに、ギブソンにおける「エコロジー」、「環境」の問題などが説明されました。(この主題に関する河野先生の著作の一例として以下が上梓されています。『エコロジカルな心の哲学:ギブソンの実在論より』勁草書房、2003年)

さらに、アンディ・クラークとデイビッド・チャーマーズによって提起された「拡張した心」という概念について解説がなされました。人間の心について考えるうえで、身体性と環境との関係を切り離すことはできないという「拡張した心」は、ギブソンの議論に通じており、ギブソンの「生態学的心理学」は、この「拡張した心」の先駆のひとつと言えます。(このテーマに関する河野先生の著作の一例として以下が上梓されています。『意識は実在しない:心・知覚・自由』講談社選書メチエ、2011年)

本講義では、動物の行動に関する環境の特性を指す「アフォーダンス」というギブソンの概念の説明を中心に、さらにはそうした理念が、「ユニヴァーサルデザイン」のように、いかに現代社会に応用されているのかについても学ぶことができました。


河野哲也先生