syllabus
2008-2009年度 (a)形而上学
- Date
- Apr 2, 2009
- Categories
- Syllabus
- Author
- HOSEI
担当教員
アルノー・フランソワ、杉山直樹、藤田尚志
授業内容
「ベルクソン『創造的進化』を読む」
ベルクソンの代表作の一つであり、ノーベル文学賞受賞の機縁ともなった『創造的進化』。この著作の綿密な校訂板を出したアルノー・フランソワを中心として、杉山直樹・藤田尚志が各章の要点を明快に整理しつつ、従来のベルクソン研究では論じられてこなかった新たな問題系を浮かび上がらせる。
具体的には、フランソワは、哲学的には本書における生命論と認識論の円環関係に、歴史的には当時の生物学・物理学的知見と本書の関係に着目しつつ、序論、第1章と第4章を読む。藤田は、哲学的には生命進化と技術の関係に、歴史的には後にベルクソン研究に大きな影響を与えることになるドゥルーズとの関係に注目しつつ、第2章を読む。杉山は、認識論的に大きな賭け金となる「知性と物質の同時発生」に関するベルクソン理論に焦点を合わせて第3章を読み、最後にベルクソン的な生の哲学の日本における受容を論じる。
授業教室
法政大学大学院棟803教室
授業日程と各回のタイトル
*以下、日付、授業時間、講師、授業タイトルの順に表記。
- 4/02(木) A(11:10-12:40)[フランソワ]
著作の序論。生命論と認識論の円環 - 4/04(土) A(11:10-12:40)[フランソワ]
第一章の注釈:意識・宇宙・生物の間のアナロジー - 4/06(月) A(11:10-12:40)[フランソワ]
仮説:生一般は意識とアナロジーの関係にある - 4/10(金) B(15:10-16:40)[藤田]
第二章の注釈:目的論と生気論 - 4/11(土) A(11:10-12:40)[藤田]
生物の丹精=産業について:ベルクソン的器官学 - 4/11(土) B(15:10-16:40)[藤田]
方法の問題:ポスト・ドゥルーズ的読解のために - 4/16(木) B(15:10-16:40)[杉山]
第三章:知性の発生を跡づけるための方法とその賭け金 - 4/17(金) B(15:10-16:40)[杉山]
世界における物質の理念的発生と人間知性における理念的なものの発生 - 4/20(月) A(11:10-12:40)[杉山]
ベルクソン的な生の哲学の日本への導入 - 4/22(水) A(11:10-12:40)[フランソワ]
仮説の検証:目の例に関する生物変移論者との議論 - 4/23(木) A(11:10-12:40)[フランソワ]
仮説の確証:「エラン・ヴィタル」というイメージとその意味 - 4/24(金) A(11:10-12:40)[フランソワ]
第四章:体系の問題、まとめ
(全12回)