Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

report

ロッコ・ロンキ講演会(東京大学)(2013)

去る4月10日(水)18時より、東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルームにおいて、イタリア、ラクイラ大学のロッコ・ロンキ先生の講演会が行われました。今回の発表タイトルは、「盲目の直観―現代思想における精神分析と現象学の討論」でした。

本発表でロンキ氏は、まず、フロイト(1856-1939)が唱えた「無意識」について言及し、その発見と、後にラカン(1901-1981)の言う「現実的なもの」(le Réel) との関連を示唆しました。この「現実的なもの」の性質を明らかにするため、時代と分野を遡り、カント(1724-1804)が『純粋理性批判』(第1版1781年、第2版1787年)において記した「概念なき直観は盲目である」という一節の「盲目の直観」(l'intuition aveugle)という言葉に着目し、それを「視ること」(un regarder)と捉えました。その後、ハイデガー(1889-1976)における「アレーテイア」(αλήθεια)の概念、ベルクソン(1859-1941)の「イマージュ」、ドゥルーズ(1925-1995)の『シネマI』(1983)の議論などを辿った後、再度フロイトに回帰して、彼の「原風景」(Urszene)に触れて、「盲目の直観」についての解釈を深めていきました。

精神分析をはじめ、幅広い学問分野を押さえながら、多様な哲学者が論客として取り上げられた本発表会には、様々な専門領域の研究者の方々が参加され、質疑討論の時間には、異なった観点から多くの意見が交わされる、たいへん興味深い発表会となりました。

ロッコ・ロンキ先生
会場の様子
ロンキ先生と司会を務めた原和之先生