Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

report

授業風景その12 (2012)

立教大学の河野哲也先生の3回にわたる講義が開講されました。

本講義のテーマは「現象学と心の哲学」でした。

ここではまず、アメリカ人心理学者のJ. J.ギブソン(1904-1979)について、彼の主著『生態学的視覚論』(1979)を中心に、「直接知覚論」というギブソンの立場とその核をなす「アフォーダンス」の概念、さらに、ギブソンにおける「エコロジー」、「環境」の問題などが説明されました。(この主題に関する河野先生の著作の一例として以下が上梓されています。『エコロジカルな心の哲学:ギブソンの実在論より』勁草書房、2003年)

さらに、アンディ・クラークとデイビッド・チャーマーズによって提起された「拡張した心」という概念について解説がなされました。人間の心について考えるうえで、身体性と環境との関係を切り離すことはできないという「拡張した心」は、ギブソンの議論に通じており、ギブソンの「生態学的心理学」は、この「拡張した心」の先駆のひとつと言えます。(このテーマに関する河野先生の著作の一例として以下が上梓されています。『意識は実在しない:心・知覚・自由』講談社選書メチエ、2011年)

本講義では、動物の行動に関する環境の特性を指す「アフォーダンス」というギブソンの概念の説明を中心に、さらにはそうした理念が、「ユニヴァーサルデザイン」のように、いかに現代社会に応用されているのかについても学ぶことができました。


河野哲也先生