Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

report

オーレリ・ネヴォ講演会 (2012)

法政プログラムの4月の授業で、二番手を務めるアレクサンデル・シュネル先生の講義が開始された12日の夜、ご夫妻で来日しているシュネル先生の伴侶であり、フランス国立科学研究センター(CNRS)研究員で、文化人類学者のオーレリ・ネヴォさんを迎えた講演会が、法政大学国際日本学研究所(HIJAS)の主催により、国際日本学研究所セミナー室において行われました。

講演の題目は、「"新世界の中心"としての上海-上海万博の中国館<東方の冠>を読む-」であり、シュネル夫妻をはじめ、エラスムス・ムンドゥス関係者としては、当夜の司会も務めた安孫子信先生、アルノー・フランソワ先生、ヨーロッパからの学生4名も参加しました。

講演の内容は、2010年に開催された上海国際博覧会(上海万博)において出展され、「万博史上最も費用をかけたパビリオン」と呼ばれた「東方の冠」という別称を持つ「中国館」を対象に、その文化的・象徴的な意味を解釈することでした。

ネヴォさんの解釈によれば、建物の構造や色、そしてそこに示唆されている儒教思想から、「中国館」には野心的な意図、すなわち、上海が「新世界の中心」として21世紀の世界で中心的役割を引き受けていこうする意図、が読み取れるといいます。またさらにそこには、(西洋から押し付けられたのではなく)東洋自身が世界における東洋の位置を決めていくという、「新オリエンタリズム」とも言うべき発想が認められるといいます。

以上のネヴォさんの分析は表象の文化的解釈を手法としているとはいえ、主張内容は大変に刺激的で、講演の後には、予定時刻を大幅に越えて、白熱した質疑討論が行われました。

中国語・日本語・フランス語が会場に飛び交ったこの講演会は、国際日本学研究所の催し物としても際立って国際色を帯びたものだったと思いますが、洋の東西の壁を超えて、自ら極東の地に乗り込み果敢に異文化理解に挑むネヴォさんの姿勢には、エラスムス・ムンドゥスの越境(モビリティ)の理念にも強く通じるものを感じました。


ネヴォさんと「中国館」の写真
会場
左から、安孫子先生、杉本先生(通訳)、ネヴォさん
質疑 (中央はシュネル先生)