Hosei Erasmus Mundus Program Euro Pholosophy

Hosei Erasmus Mundus Program, Euro Pholosophy - Over the two academic years 2008-9 and 2009-10 at Hosei University, classes for the first semester of "Euro Philosophy", an EU Erasmus Mundus Master Program, have taken the form of one-month intensive lecture series. This is the first instance in Japan of administering such a large-scale intensive lecture series within the Erasmus Mundus Master Program.

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第7回: 授業風景 その3 (2009)

あたりの景色も桜花のピンクから若葉のライトグリーンへと移り変わってきました。プログラム開始から4週間、授業の方は4月24日に無事に終了しました。今回は、スケジュール後半に主に置かれていた日本人の先生方の授業の様子を中心にお届けします。

0701-scene.jpg授業の行われている法政大学大学院棟

日本における西洋哲学教育の意義

ヨーロッパの学生が、わざわざ日本の大学に来て西洋哲学を、しかもフランス語で学ぶという話を聞いて、人は皆、なぜそんなことをするのかと疑問に思うでしょう。実際、教師と学生の全員がヨーロッパの人間であれば、それは無駄なことです。しかし、この授業に日本人の学生が加われば話は変わってきますし、さらにそれに日本人の先生方が加われば、話は大きく変わってきます。

日本におけるヨーロッパに優るとも劣らない哲学研究

第一に、ヨーロッパの学生たちは、たとえば現象学といった分野で、日本においてもヨーロッパに優るとも劣らない哲学研究が行なわれていることを、目の当たりにすることになるでしょう。

0702_murakami.jpg大阪大学の村上靖彦先生(左)と、講義風景(右)

0703_sugiyama.jpg東京大学の鈴木泉先生(左)と、講義風景(右)

日本とヨーロッパ全体の思想、日本人と特定の思想家との関係を学ぶ

第二に、彼らは、日本人が長年、ヨーロッパの特定の思想家(たとえば、ベルクソン)をどう咀嚼してきたか、あるいはさらにヨーロッパの思想全体とどう格闘してきたか(たとえば、橋田邦彦の場合)を、詳しく学ぶことになるでしょう。

0704_suzuki.jpg学習院大学の杉山直樹先生(左)と、講義風景(右)

0705_kanemori.jpg東京大学の金森修先生(左)と、講義風景(右)

0707_materials.jpg講義資料の一部

国境なき哲学

今回の教師団の一員であり、法政大学で哲学を教え、かつ法政大学の国際日本学研究所所長を務めている安孫子先生は、今回の教育の国際交流について,「この試みは、一方で、ヨーロッパ人たちに、ヨーロッパの哲学が決してヨーロッパ人のためだけのものでないことを実感させ、他方で、日本人たちに、日本のヨーロッパ哲学研究が決して日本人のためだけのものでないことを実感させるものだった」と語っています。

0706_abiko.jpg法政大学の安孫子信先生(左)と、講義風景(右)

こうして、ヨーロッパの学生たちは、日本の土地に触れ、多くの日本人と出会うことで、学問をすることに国境はないことを改めて学んでくれたと思います。

次回レポートでは、遅ればせですが、ヨーロッパの学生たちの東京での日常生活の一端を報告したいと思います。

文責 松本力